VISION
特養はもっと身近に、
もっと快適なものにできる!
特養はもっと身近に、もっと快適なものにできる!
施設機能を活かしながら、ユーザー(ご利用者様)一人ひとりの生活習慣とプライバシーに考慮した『じぶんちのような空間』で生活していただきたいと考えています。自宅であればご家族様やお客様も訪ねてくる、地域とのお付き合いも大事なことです。とにかくコンビニのように入りやすい環境をつくり、この空間がより安全で快適に、地域との自然な交流がある「茶の間」にしたいのです。同時に、介護従事者である職員の身体的負担の軽減や業務の効率化など、介護環境の改善に資する次世代介護機器の導入はマストミッションです。
特別養護老人ホーム かおる園
施設長 長田 雅徳
SERVICE
『自立支援介護』を基本軸としています
ユーザーの「水分摂取、栄養、自然排便、運動」の重要性に
着目したサービス提供や環境改善を行い、生活の質を高めて
います。
感染予防対策の利点にもなります
ユーザーが主体的に生活を送れるように、フロアごとにサー
ビスを展開しており、固定配置された顔馴染みの介護職員が
支援しております。
歯科衛生士も配置しています
ユーザーのケアに関しては、専門職チームも加えて医・食・
住をできる限りサポートしております。
BASE SYSTEM
1.「水(水分)」
人間が1日に必要とする水分をきちんと摂れると、いろいろな
問題が解決していきます。水分が人間の体に与える生理的な影
響は非常に大きいのです。しかし、年を重ね移動することが億
劫になると排泄の事を考え水分を摂ることを嫌う方が増えます。
そこで、コーヒー、紅茶、ココア、煎茶、番茶、昆布茶などの
「温かい飲み物」や牛乳、スポーツドリンク、アイスコーヒー、
番茶などの「冷たい飲み物」そして、フルーツゼリー、寒天ゼ
リー、ヨーグルト、お茶ゼリーなどの「食べる飲み物」など、
嗜好や用途などに合わせた水分をご用意しています。起床時に
は冷たい牛乳か水を飲み、朝食前と朝食時には番茶、服薬時の
水、10時頃に好みの飲み物またはゼリーを摂るなど、食事の
時やおやつ時間などを利用して、1回100~200ml、計
1日1500mlの水分をとってもらえるようにしています。
2.食事
食事も一日に必要な栄養を摂れれば、いろいろな問題を解決
できるので、食事には低栄養を起こさないよう注意が必要です。食事の飲み込みが悪くミキサー食を提供していた方が、
行事の時に隣の方の握りずしをつまんで食べてしまったこと
があります。認知症の方だとかいう前に、自分の前におかゆ
と何かわからないドロドロしたものを出されて、隣に握りず
しがあればたいていの方はお寿司を食べたいと思うはずです。だから、ミキサー食をやめ普通の食事を食べられるようになる
ことが大切だと思うのです。かおる園では職員として歯科衛
生士が居て噛むための義歯を調整したり、口腔ケアをおこな
ったり、歯科医との調整を行うことにより当たり前のご飯を
みんなが食べられるようにしています。
3.お便り
『お腹からのお便りは身体のバロメーター』
おむつが必要になってしまう原因はやはり『便失禁』です。
下剤の乱用、介護の重度化、認知症の進行など様々な理由に
より便失禁をしてしまい、おむつを使用せざるをえない状況
になってしまいます。しかし、おむつは非常手段で排泄の場
所は本来トイレのはずです。そのために私たちはトイレに座
っての排便を進めています。健康な排便には「充分な水分」
「規則正しい食事」、「無理のない運動」が大切と考えます。
そのためできるだけ自然な排便ができるよう下剤を控え、水
分と食物繊維、善玉菌を含む食事を規則正しく取り、そして
腸が活動できるよう立って歩いたり、運動したりすることに
より自然な排便ができるようにしています。
4.運動
利用者の皆さんの生活を考えるときに、トイレに行くのも、
食事に行くのも、お風呂に入るにも中心になるのは歩いても
らうということと考えます。歩くことによっていろいろなよ
い反応が起こります。そのためパワーリハビリと歩行可能な
方は屋外の散歩、困難な方も歩行補助具などを用いて、毎日
歩くことを支援しています。パワーリハビリテーションは、
マシントレーニングを軽負荷で行い、全身各部の使っていな
い筋を動かします。それにより、「すたすたと歩けるように
なった」というような動作性や体力の改善、「外出するよう
になった」といった心理的活動性の改善が得られます。パワー
リハビリテーションが心臓に与える影響は「入浴」より軽く、
運動によるリスクはほとんどないといえます。
5.入浴
かおる園では気持ちのいい入浴を進めています。
機械浴と呼ばれる特殊浴槽を使って入浴をしているとき利用者
の方が職員をつかんだり引掻いたりされることがありました。
当時は入浴拒否で問題行動とされましたが、利用者の方の立場
になってみればストレッチャーと呼ばれる簡易ベッドに縛り付
けられ音を立てる機械にセットされると、水が自分に迫ってく
る。これは、洗車機と変わらずお風呂と呼ぶには程遠いものと
思いました。 そのため利用者の皆さんがお風呂と分かるよう
にヒノキの湯船に変え、講師を迎えた研修を介護員が受け、介
護員がぬれてもいい恰好で利用者の方を支えながら湯船にも入
る。こうすることによりただ体を洗われるではなく、心を癒す
日本人が大好きなお風呂に入ってもらっています。